2025.4/21

カリエスリスク評価の大切さ

ソアビル歯科医院では、カリエスリスクを評価し、そのリスクに基づいた予防を重点的に行う診療が、患者さまの健康な口腔状態を長期にわたって維持するための重要な取り組みとなっています。ここでは、その診療方針や具体的な予防策、実践の流れについて詳しくご説明します。

1. カリエスリスク評価の意義

カリエスリスクとは?

  • カリエスリスクは、虫歯が発生する可能性を示す指標であり、
      患者さま個々の生活習慣、口腔環境、全身状態、遺伝的要因や治療歴などを総合的に評価して決定されます。

なぜリスク評価が大切か?

  • 早期介入:リスクが高い患者さんでは、虫歯が進行する前に、予防処置や生活習慣の改善を促すことで、最終的な治療負担を軽減できます。
  • 個別化治療:リスクレベルに応じた対策(フッ素塗布、シーラント、食事指導など)を計画することで、無駄のない効率的な診療が可能になります。

2. リスク評価の流れと診療への活用

ステップ1:患者の全体像を把握する

  • 問診票や診察
      ― 過去の虫歯治療歴、歯磨き習慣、食生活、生活習慣(喫煙、糖尿病など)
  • 口腔内検査
      ― 歯垢や歯石の蓄積状態、唾液量のチェック、初期の白斑などの兆候を確認

ステップ2:リスクアセスメントツールの活用

  • 一部の歯科医院では、国際的なリスク評価基準(例:CAMBRAやCariogramなど)を利用して、
      患者さまのカリエスリスクを数値やグラフで把握しやすい形にします。

ステップ3:診断結果に基づいた予防計画の立案

  • 低リスク
      ― 定期検診やセルフケアの指導を中心に、
       「現状維持」を目指すアプローチ
  • 中〜高リスク
      ― フッ素の濃度が高い歯みがき剤の推奨、
       ブラッシング指導、シーラントの施行、
       さらには栄養指導や生活習慣の改善など、
       具体的かつ集中的な予防対策の実施

3. 予防策の具体例

フッ素治療

  • フッ素はエナメル質の再石灰化を促進し、酸に対する抵抗力を高めるため、定期的なフッ素塗布やフッ素入り歯みがき剤の使用が推奨されます。

シーラントの活用

  • 特に溝が深く、歯垢がたまりやすい部分には、シーラント(溝シーラント)を施して、初期の虫歯発生を防ぎます。

ブラッシングとデンタルフロスの徹底

  • 正しい歯磨き方法や、歯ブラシだけでは届かない歯間部分のクリーニング方法を、個別に指導します。

生活習慣と栄養指導

  • 砂糖の摂取頻度や食事時間を見直す指導も行い、虫歯菌が好む環境の改善を図ります。

4. リスクを予防に活かす診療のメリット

  • 早期発見・介入により、進行性の虫歯や複雑な治療の回避が可能です。
  • 患者さま自身も、自分のリスク状態を理解することで、セルフケアの意識が向上します。
  • 診療計画が個別化されるため、無駄な治療費用を抑え、健康維持に向けた効率的なアプローチが期待できます。

5. まとめ

ソアビル歯科医院では、カリエスリスクの評価を診療の基本プロセスに取り入れ、
リスクレベルに応じた予防と早期介入を徹底しています。
これにより、虫歯の発生を抑え、将来的な治療負担の軽減はもちろん、
患者さまの健康で快適な日常生活を支えるための「口の健康」を守る取り組みを進めています。

もしご自身の虫歯リスクについてご不安な点や、具体的な予防策について詳しく知りたい場合は、
ぜひ一度、ソアビル歯科医院にご相談ください。
当院では、最新のリスク評価ツールを活用し、一人ひとりに合わせた丁寧な診療を行っています。


この診療アプローチは、現代の予防歯科のスタンダードとして、
「病気になる前に未来を守る」という視点で、カリエスリスクを予防の強力な味方にしています。