
こんにちは、ソアビル歯科医院 院長の鈴木です。
10月は、日本包括歯科臨床学会の年次大会が御茶ノ水ソラシティで開催されました。
私自身もこの学会の役員として活動しており、今回は実行委員として運営をサポートしながら、さらにインプラントセッションの座長も務めさせていただきました。
学会の準備は、診療後の打ち合わせや資料確認など、地味ながらも大変な作業の連続でした。
それでも多くの先生方やスタッフの協力のもと、無事に盛会のうちに終えることができ、深い達成感とともにホッと胸をなで下ろしました。
私たちのような包括歯科臨床に携わる歯科医師にとって、他院の先生方と議論し、臨床を客観的に見つめ直す時間は何より貴重です。
✨ スタッフと共に学ぶ時間の価値
当日は、当院のスタッフも休診日に合わせて学会に参加しました。
診療の現場から離れて外部の講演を聴くことで、普段見えていなかった課題や改善のヒントを多く得られたようです。
最新のインプラント治療や歯周再生療法、咬合再構成などの症例発表を通じて、日常臨床をより広い視点で捉えるきっかけになりました。
歯科医療は、日々の「積み重ね」と「再評価」が非常に重要です。
単に新しい知識を取り入れるだけでなく、**“自分の治療を振り返り、より良くするための気づきを得る”**という姿勢が、上質な医療の礎となります。
今回の学会を通して、そのことを改めて強く実感しました。

⏳ 忙しさと「ゆとり」のバランス
一方で、10月はほとんどの週末が予定で埋まり、趣味の筑波山登山や朝の散歩も少しおろそかになってしまいました。
学会準備や診療、委員会業務に追われる中で、ふと「忙しさの中に自分を失っていないか」と考える瞬間がありました。
患者さんにとっての「最善の治療」を提供するには、医療者自身が心身ともに健康であることが前提です。
休息を取ることは、怠けではなく“質を保つための戦略”。
時間を削って努力することも大切ですが、心にゆとりがあるときこそ、診療の一つひとつに誠実さと丁寧さが宿ると感じています。
🔍 包括歯科臨床の真価とは
「包括歯科臨床」とは、むし歯や歯周病の治療だけでなく、咬合、審美、全身との関わりまでを含めてトータルに診る考え方です。
インプラントや矯正、補綴(ほてつ)治療を単独で行うのではなく、患者さん一人ひとりの“人生の質”を見据えて治療計画を立てていく──それが包括歯科の本質です。
今回の学会では、国内外の先生方がそれぞれの症例を通じて「機能・美・生物学的調和をどう再構築するか」というテーマに真剣に向き合っておられました。
私自身も、自分の臨床を再確認しながら、これまでの経験をどう次のステップにつなげるかを考える良い機会となりました。
🏔 「焦らない勇気」を胸に
山に登るとき、焦れば焦るほど足を滑らせる──そんな経験があります。
医院経営や臨床も同じで、焦らず一歩ずつ確実に進むことが何より大切です。
この一年、ソアビル歯科医院は多くの成果を上げてきましたが、それは結果を追い求めたからではなく、
「プロセスを丁寧に積み上げてきた」からこその結果だと思っています。
今は、数字よりも“質”を重視する時期。焦らず、自分たちのペースで歩んでいきたいと思います。
🌿 さいごに
11月も密かに予定が詰まっていますが、心のどこかに“ゆとり”を残しながら、
誠実さと思いやりをもって、上質な歯科医療を提供し続けたいと思います。
季節の変わり目です。皆さまもどうぞご自愛ください。
これからもソアビル歯科医院をよろしくお願いいたします。






