2025.5/2

冷たいものがしみる…それ、「虫歯」じゃなくて知覚過敏かも?

― 象牙質知覚過敏症について ―

こんにちは、ソアビル歯科医院です。
「冷たい水で歯がキーンとする」
「歯ブラシが当たるとズキンと痛い」
そんな経験、ありませんか?

このような症状があると、多くの方が「虫歯かも?」と心配されます。
でも、**虫歯ではなく「象牙質知覚過敏症(ぞうげしつちかくかびんしょう)」**という別の原因で起きている場合も多いんです。

今回は、この知覚過敏について、原因・対処法・予防法をわかりやすくご紹介します!


◆ 象牙質知覚過敏症とは?

歯の内部には「象牙質(ぞうげしつ)」という組織があり、無数の“象牙細管”と呼ばれる細い管が通っています。
この管の中には神経とつながる液体があり、冷たい・熱い・酸っぱいなどの刺激が加わると、痛みとして脳に伝わってしまうのです。

通常、象牙質はエナメル質や歯ぐきに守られているため、直接刺激を受けることはありません。
しかし、何らかの理由で象牙質がむき出しになると、痛みを感じやすくなる=知覚過敏の状態になるのです。


◆ 知覚過敏の原因って?

主な原因には以下のようなものがあります:

  • 強すぎるブラッシング:エナメル質や歯ぐきを削ってしまう
  • 歯ぎしり・くいしばり:歯の表面がすり減り、象牙質が露出
  • 歯周病による歯ぐきの後退:歯の根元(象牙質)が露出する
  • 酸性の飲食物のとりすぎ:エナメル質を溶かす「酸蝕症」につながる
  • ホワイトニングの影響:薬剤の刺激で一時的に知覚過敏が起こることも

◆ どんな症状が出るの?

  • 冷たい水や空気で「キーン」としみる
  • 歯ブラシが触れると痛い
  • 甘いもの、酸っぱいものがしみる
  • 歯科治療のあとに一時的に痛みを感じる

※痛みが数秒以内で消えるのが特徴で、長く続く場合は虫歯や神経の炎症の可能性もあります。


◆ どうすれば治るの?

ソアビル歯科医院では、患者さんの状態に合わせて以下のような対策を行います。

1. 知覚過敏用の歯みがき剤の使用

カリウムイオンや硝酸カリウムなどが象牙細管を塞ぎ、痛みの伝達をブロック。

2. フッ素塗布・コーティング剤の使用

露出した象牙質を保護し、刺激を遮断。

3. 噛み合わせの調整

歯ぎしりやくいしばりが原因の場合は、マウスピースの作成や咬合の調整を行います。

4. 歯周病治療

歯ぐきの後退を防ぐための歯周基本治療を行います。


◆ 日常生活での予防ポイント

  • 柔らかめの歯ブラシを使い、優しく磨く
  • 酸の強い食品(柑橘類、炭酸飲料、酢など)の過剰摂取を控える
  • 歯ぎしりがある方はナイトガードを使用
  • ホワイトニングの頻度・方法を歯科医師と相談

◆ まとめ:しみる歯は放置しないで!

知覚過敏は軽い症状でも、放置すると悪化することがあります。
早めに対処すれば、日常のストレスを減らすことができ、将来的なトラブルも防げます。

「これって虫歯?」「しみるけど原因が分からない」
そんなときは、どうぞお気軽に当院までご相談ください。